株式会社アークデザイン工房
  一級建築士事務所

川崎・横浜〜の建築設計事務所

「知りたいこんなこと  建築相談Q&A 

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目次

●土地関連
・敷地の条件が悪い
・更地を探している
・敷地にどんな設計が可能か知りたい

●資金計画
・住宅取得控除
・設計内容と工事予算

●建築家、建築士、設計士
・建築家には頼みにくい
・遠方の設計を頼むことはできない?
・建築家に頼むと、いいように設計されてしまう?
・建築士って何をしてくれるの?
・建築士に頼むと設計料が余分にかかる?
・設計料っていくらぐらい?
・設計契約

●設計計画
・とにかく明るい住まいにしたい
・広く住みたい
・ゆとりをもたせたい
・収納スペースが沢山ほしい
・家のイメージがわかない
・省エネルギー、省資源としたい
・ローコストに建てたい
・メンテナンスフリーにこだわる
・バリアフリーを考慮したい
・健康住宅としたい
・家相、風水を気にする
・プライバシー

●木造住宅
・木造住宅の良さ
・木造住宅とうまく付き合っていくためのノウハウ
・木造住宅は地震に弱い? 耐久性がない?
・これから住宅を建てる人たちのために

●改修
・現在の住まいの丈夫さを知りたい
・増築したい
・マンションリフォームしたい
・建売住宅を買ったのでリフォームしたい



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建築相談


●土地関連


・敷地の条件が悪い

人に個性があるように、敷地もそれぞれ独自の条件を有し、同じ敷地は2つとありません。

変形敷地、敷地勾配、接道状況、方位、狭小敷地、密集地、などそれぞれの土地はそれぞれの

個性を持っています。その個性に合わせて建物を計画するのが設計です。

敷地条件が難しいと、設計にも工夫を要します。展示場に見るような規格型の住宅が納まらない

こともあるでしょう。建築は設計の工夫次第で想像以上によくなることがあります。

それぞれの状況で工夫のしどころは色々あるのです。




・更地を探している

戸建ての土地を探す場合、よい土地は建売住宅付であったり建築条件付きであったりし、

更地(または古屋付き)は滅多に見つかりません。条件が極端に悪かったり、割高であったりします。

不動産業者も建物付とした方が利益高となるからなおさらです。

希望どおりの設計を実現するためには更地から計画するのが理想ですが、多少敷地条件が悪くても

設計で生かすことができるのです。

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・敷地にどんな設計が可能か知りたい

敷地条件によってどんな建物が可能か、敷地条件がわかれば建築士は直ぐに判断できます。

そして実現の方法はひとつではありません。建て主の条件、希望も千差万別だからです。

建築士によっても計画は違ってきます。

敷地探しの段階でも、建築士に相談することをお勧めします。仮契約をする前に可能性を探ることが

できるからです。







●資金計画



・住宅取得控除

(工事中)



・設計内容と工事予算 

具体的なご予算条件があればその予算にあわせた設計をします。よく、設計したが見積もりを取って

みると予算がはるかにオーバー、なんてことを聞きますが、おかしな話しです。

設計をするときは設計価格(設計図に基ずく標準的工事費)をふまえながらまとめます。

おおかた設計がまとまってから(まとめながら)、構造、仕上げ、手間などの数量を算出し、工事概算を

検討します。工務店が見積もる内容を設計時に積算しておくわけです。

設計価格をつかむと、それを指標として、工務店から出てくる見積もりを査定することができます。

そして、数量の信憑性、価格の適正、企業姿勢などを判断できます。

勿論、工務店によっても得手不得手、企業努力の程度など様々で、見積もりもばらばらになりがち、

設計価格どおりには出てきません。また、工法の考え方次第で価格がひらく部分も建築には多いのです。

しかし少なくとも、大きく価格オーバーした工務店を排除することができるわけです。

こういう積算までやる設計事務所は少ないかもしれません。

また、設計施工の工務店やハウスメーカーに頼むと、このような客観性を把握できずにずるずると進んで

しまいがちです。

このような踏み込んだ設計をするためにも、設計期間は充分に頂戴したいところです。ご要望に従って

設計をしている間、予算オーバーになりそうだったら、その都度ご相談するようになります。






●建築家、建築士、設計士



・建築家には頼みにくい

敷居の高い建築家先生はごく一部です。本来、建築設計は建て主と話し合いながら、要望をかなえ、

施工者と共に造り上げていくことです。建築士は、技術者として職人的スタンスであるべきと考えます。

医者や弁護士に相談するのとは違いますし、まして芸術家なんかではありません。

建築家というよりも建築士、設計士と思えば気楽でしょうか。建築はめったに経験できないことですから

建築士とはなじみがないのは当然ですが、一世一代の高い予算を必要とすることであるからこそ、

きちんと設計専門家である建築士に依頼することが必要です。良い建物と夢の実現、

そしてローコスト化(長い目で見て安い買い物だったと思えること)につながるのです。

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・遠方の設計を頼むことはできない?

遠方の設計をする場合、打ち合わせや現場監理に交通費、出張費が余分にかかるのはご理解ください。

そういう意味では、地元の建築士の方が割安で機動力があるのは事実。

でも、地元に適当な建築士がいない場合、方法によっては遠方設計も可能です。

一連の設計監理のうちの部分的業務をおこない、地元の建築士や工事業者と協力していく方法もあります。

この場合でも、遠方から全体を統括するようになります。

今や通信手段がいろいろ可能ですから、設計打ち合わせにインターネットなどを利用すればよいのです。



・建築家に頼むと、いいように設計されてしまう?

いまだに誤解している方がいます。自分の作品づくりのために建て主を無視した設計者は劣悪な設計者

でしょう。一部にそういう建築家がいると全体が誤解されやすいのでしょうか。

設計とは建て主の条件、敷地の条件など総合的に検討しながら、建て主希望(夢の実現)の質の良い建築

をまとめることですから、建て主とのコンセンサスを十分持ち、その要望にできるだけ応えるのが筋です。

建て主さんも、自分でこうありたいという具体的イメージ(項目だけでも)を持たれることが肝要ですが。

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・建築士って何をしてくれるの?

 簡単に言えば建物の設計図を作成し、工事が設計図どおりにされているか監視するのです。

大工さんは設計図がなくても(簡単な間取り図だけで)経験と勘で建ててしまうことがあるから、

一般の方には設計図の必要性を理解していただけないのが実状です。

3階建てや木造以外では、設計図がないことには工事ができません。

建て主と施工者は利害が対局にあり、 良い建物を造る上でも、建て主は少しでも安く、施工者は少しでも

利益を上げたい、と思うのは当然でしょうか。

設計施工(工事業者が設計図もまとめること)の問題がそこから発生することがあります。

良心的な工事業者でなければ質の高い建築は望めないからです。

 そこで建築士は、建て主との設計契約をもとに、建て主の立場にたち、施工者の技術を確認し、

双方を専門的に調整するのです。それには具体的基準としての設計図が必要です。

設計作業の中には建て主の夢をわかりやすくイメージしたスケッチや模型なども含みます。

設計業務には、企画、基本計画、基本設計、実施設計、現場監理、という流れがあり、

どれも大事な段階ですが、その一部だけを行うこともできます。

いずれにしても設計次第で建て主の希望以上の建物になるかどうか決まります。




・建築士に頼むと設計料が余分にかかる?

設計図必要性は既に「建築士って何をしてくれるの?」で記しました。

施工業者が設計図をまとめる(設計施工)ことで設計費が安くなると思うのは大きな誤解です。

イメージにそった建築を作り上げる上で、設計とは、誰がどんなふうにやろうとも同じように

必要な作業だからです。

そして、質のよい建物をめざすために、設計図に費やす作業はこれでよいという限度もありません。

検討しても仕切れないことが沢山あるのです。工事監理中でも、よりよい方法が発生したら

設計調整したりします。

もしも、設計施工で設計費がかからないとか、安いとか言っている業者がいるとしたら、

簡単な(検討不足の)設計をしているか、工事費の中に設計手間を含んでいるとしか思えません。

建築士は、建て主の側に立って、建て主の代理人として設計監理を行うわけですから、

その分の経費がかかるのはおわかりかと存じます。1件の住宅でも最低半年は設計監理に

費やすのですから。

建築士の自宅である<四季の舎>でも、設計料を会社に払っています(これは余談)。

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・設計料っていくらぐらい?

設計料算定方法は建設省、建築団体などで基準が決められています。建物の種類、規模、内容でその

割合も違ってきます。それらは設計にかかる手間に比例していると言えます。

建築工事費から料率で設計費を算出する場合も、設計の手間が工事規模・内容にスライドしているところ

があるからです。

例えば住宅の設計でいえば、手間のかかる工事種類で、設計内容も豊富となりますから、事務所や学校

などよりも工事費に対する料率は高くなります。

住宅の場合、具体的には、テレビなどでは工事費の15%としていたり、大概の建築士は10%から12%と

言っているようです。敷地、設計要望などの条件によっても変わってきます。

但し、設計料はその建築家のノウハウで独自に決めるもので、当方では建て主の方との話し合いにより

納得いただいて取り決めしています。


具体的に言えば、工事資金からの料率割合で算定する資料と建物面積から算定する資料を提示し、

ご相談しながらどちらかで決めさせてもらいます(当然、安くなる方となるのですが)。

前者の場合の目安としては、30坪程度の住宅で10%ぐらいです。

リフォーム設計も多いのですが、蓋を開けてみないとわからない作業が発生することもあります。

そのような場合は作業手間での精算とさせていただきます。(勿論作業前にご説明した上で)


付け加えさせていただきますと、きちんとしたフルコース(妙な表現ですが)の設計監理をしますと、設計

作業にご想像以上の手間ひまをかけます。どんなに小さく、ローコストの住宅でも、一通りの内容で設計

作業が生じます。そして、ローコストにするというのは逆に、設計の手間が増えることでもあるのです。




・設計契約

建て主と建築士とで設計方針の合意が生まれましたら、設計契約を取り交わすこととなります。

建築士は契約後に本格的な設計作業をすることとなります。

契約は、設計作業の内容や期間、報酬を明確にすることで、お互いに無用な問題を起こさない

ようにするためのものです。

これは建て主にとっても重要なことです。契約を取り交わさないことが建て主にとっても不利に

なることがあるからです。

法的には、契約は口頭の依頼と受託でも成立します。契約書を取り交わしていなくても、建て主の

合意で建築士に作業をさせていた場合、建築士には報酬の請求権が発生します。

建て主にとっても契約が重要なのはいうまでもありません。

かといって、二の足を踏む必要もないのです。契約は取り交わしたら最後というわけではなく、

途中で状況の変化が生じたら、契約を解除し、それまでの作業を精算すればよいのです。

建築士にとっても、契約書を取り交わすことは、建て主の意志を確認でき、設計作業に身を入れる

きっかけとなります。

その後の建築士って割と、報酬を度外視して一生懸命設計することが多いのです。






●設計計画



・とにかく明るい住まいにしたい

ほとんどの人が希望することです。

隣が密接していて陽が当たらないとか、窓が小さいとか妙な窓の開き方となっているとか、

現状で暗く不自由している方が多いのでしょうか。

設計の工夫次第で明るく計画することは可能です。敷地の状況により中庭と取り入れたり、

天窓を設けたり、場合によっては光ファイバーで窓のない地下室にだって太陽光を持っていけます。

でも、明るいばかりでは部屋としてのおちつき、雰囲気にかけてくる場合もあります。

谷崎潤一郎「陰影礼賛」などは示唆に富んでいます。

照明も天井に下げるだけでは能がありません。西洋の居室でスタンド照明のおちついた雰囲気づくり

が基本のように。

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・広く住みたい

無駄な構造、無駄な間取りをなくすことが肝要です。シンプルに住むことが大切かも。

例えば、台所もオープンにすればLDK一体の広さを見せることができますが、台所はとかく隠したい

ところ。隠しながらも居間食堂と一体感を持たせることも可能です。目線のところや天井側でオープン

にする方法もあります(<四季の舎>参照)。

部屋も○○の部屋とか限定せずに、多目的に使う工夫も有効です。




・ゆとりをもたせたい

広く住むことでゆとりが生まれますが、広いということがゆとりになるわけではありません。

その人によってゆとりの解釈も違うわけです。自分の趣味の部屋を持ちたいとか、書斎・家事室が

ほしい人もいるでしょう。書斎や家事室なども面積に余裕があればできますが、そうでない場合、

廊下の一角を書斎にしたり 台所脇に家事コーナーを設けたり、方法はいろいろあります。

空間においても、たとえ狭くても天井を高くできたり、遠くに視線が抜けていたら、ゆとりを感じることが

できます。



・収納スペースが沢山ほしい

これもほとんどの人が希望します。

ゆとりがあって、納戸、倉庫、物置を造れれば良いのですが、そうでない場合、いろいろな隙間を利用

して収納スペースとする事になります。階段下、床下、畳の下、屋根裏、ベットの下、いろいろと見つかる

ものです。但し、建具が増えたり、造作が複雑になったり、コスト高になることは避けたいところ。

でも、物入れに入れっぱなしで1年間出していないものは本来必要なく、処分した方がよいのかもしれま

せん。(何が入っているのかさえ忘れている場合もありますよね)。

その分、他のスペースを広げた方が良いのですから。

そうはいっても捨てられない人が多い(自分も含めて)。

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・家のイメージがわかない

建物のイメージはわかなくても大丈夫です。希望がはっきりしてさえいれば、そのイメージを具現化

させるのが建築士の仕事だからです。建築士にまかせて何案か提案してもらいましょう。

今は希望がはっきりしていなくても、打ち合わせの段階でわかってきたり、違う希望がでてきたりする

ものです。

でも、何が希望かわからず、(自分にとって)良い悪いの判断もつかない人、少々困りものですが。


建築士は、敷地条件とか施主の希望条件とかが厳しくても、それがはっきりしている方がやりやすい

のです。




・省エネルギー、省資源としたい

省エネルギーで建築コストやランニングコストを押さえたいということと、省資源で地球環境を守りたい

ということは、全く次元の違うことだと思います。

太陽エネルギーなどを冷暖房や給湯、発電に利用したりするためには、それなりの設備を導入する

ことになります。

その設備も機械的設備で積極的にエネルギー転化させる方法と、建築的処理で受動的(消極的)に

自然エネルギーを利用する方法があります(パッシブソーラーなど)。

これでコストを押さえるためには、建築設備投資のコストパフォーマンスのかね合いになります。

一方、地球環境を守るための省資源を実践するためには、設備投資、建築投資がかかることが多い

のです。例えばエアコンのエネルギー使用を少なくするためには、深夜電力や蓄熱装置を敷設する

とか、建物の断熱性能を上げるとか、といった風に。

ただ、そこまでいかなくても、設計で風通しをよくするとか、雨水を浸透させるとか、小さな積み上げが

「地球に優しい」ことにつながることも事実です。

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・ローコストに建てたい

今までに、かかるものはかかってでも良い建物を作りたいと言った建て主が数人います。稀な人たち

です。大概の人はローコストが要望です。

予算が限られていればなおさらですが、無駄な消費を避けたいのは基本です。高い材料を使うからと

いって良い建物となるとは限らないように。

ここだけにはお金をかけてでも、といったこだわりが必要かもしれません。

ローコスト化の方法もいろいろあります。建物、間取りをシンプルにすることから、材料取り・材料種を

検討すること・・・、など。

そして、自分でできるものはなるべく自分でするということも。建築費では職人の手間代に占める割合

が一番多いのです。


ローコストの考え方の程度は人によって様々。笑い話的冗談で言えば、ダンボールハウスやビニール

ハウスが一番安くなります。半分まじめに言えば、「バラック」という仕様は手法の一つでしょうか。

バラックであっても「豊か」な住まいを造ることは可能だと思います。人によって価値観、優先順位も様々。

機能性、快適性を前提に、建て主のご意向を考えながら設計を進める次第です。



・メンテナンスフリーにこだわる

メンテナンスフリーにしたいという人に少々戸惑うことがあります。建物を使いながら手間がかからない

ようにしたいということは、その建物に愛情・愛着を感じてくれないことを意味すると思うからです。

メンテナンスに余分なお金をかけたくないということであればわかります。

例えば鉄は錆びるので使用するには塗装し、定期的に塗り替える必要があります。錆びにくく加工した鉄

やステンレスを使用すればそうした手間が軽減しますが、コストが高くなります。

どう判断し、選択するか、ということでしょうか。

また、ガラスの場合は、美しさを維持するためには掃除する必要があります。大きな透明ガラスはなおさら

です。でも大きな透明ガラスは気持ちの良いのも事実。このガラスをトップライトで横に使うと汚れやすく

メンテナンスも大変ですが、その効果を満喫するためにはまめなメンテナンスが必要。

設計としては、掃除しやすくするとか、汚れにくい方法を検討することとなります。


基本的にはメンテナンスフリーというのはありえないことと思います。

法隆寺樹齢は1000年の桧を使ったから1000年以上保っているといわれますが、実はメンテナンス体制

がしっかりしていて、相当な予算をかけて修繕を繰り返してきているのです。

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・バリアフリーを考慮したい

その人によってバリアフリーの内容は異なります。

床の段差をなくすのは設計の基本です(健常者にとっても)。しかしそれだけではありません。

ちらしなどで、床段差をなくしたり手摺りをつけただけでバリアフリー住宅としているのは困りものです。

段差は少しの段差とするのだったら、きちんと段をつけた方が安全です。少しの段の方がつまずき

やすいからです。

手摺りは中途半端につけても仕方ありません。行動範囲に、的確で握りやすい手摺りをつける必要

があります。

他に、取っ手をレバーハンドルとするとか(腕でも扉を開けられる)、階段を緩やかにするとか(場合に

よってはエレベーターや階段斜行機の検討)、目に優しい色使い、照明計画・・・、検討事項は無数です。

将来計画も肝要。



・健康住宅としたい

無農薬野菜が奨励されるように、建築材料によっても健康に良い悪いが別れます。シックハウス症候群

という言葉もマスコミをにぎわしました。合板やビニールクロス貼りの接着剤にホルムアルデヒドが混入

されていることが大きな原因です。殆どは、換気をよくしたり、時間がたてば無くなるものです。新築に妙な

においがしたり、目がチカチカしたりするのはそのせいで、アトピーに悩んでいる人などは深刻です。

問題視されてから、徐々にそれらに対策を施した材料が出回りはじめました。でもドイツなど健康材料の

先進国に比べたら、日本はまだまだ立ち後れています。

もはや、住まい方や設計の方法で解決するのが早いようです。

自然の安全な材料を使用したり、通気をよくしたり、問題意識を持って対処したいところです。

(<四季の舎>参照)




・家相、風水を気にする

暫く前より風水がマスコミをにぎわせています。家相は昔から伝えられてきたことです。先人の知恵は

大切にしたいし、敬意を表することは必要です。

そしてその内容は広く、深遠です。TVで紹介されているように、単純に色の配置や鳴り物で解決すること

とは思えません。

風水や家相の知恵の多くには、科学的根拠があるようです。例えば、鬼門。東北のことですが、中国では

昔、東北から異民族が攻めてきたから鬼門となったとか聞くと、何で日本で?となりますが、東北からは寒い

風が差し込みやすいので、玄関(扉から冷気が入る)やトイレ(冷えると健康に良くない)を避けるように

なっているのです。裏を返せば、風や冷気を処理できれば東北に玄関やトイレがあっても全然問題のない

ことになります。

それでも「何となく気になる」という場合、精神的なことはそのまま尊重して、避けられれば避ければよい

ということでしょうか。家相でも東北に南天を植えれば解決するとなっていますが、これは難を転ずる

(ナンテン)の駄洒落の世界です。笑って過ごせばよいのかもしれません。

設計の姿勢としては、さりげなく考慮しておく、ということです。

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・プライバシー

密集地では居住環境が悪くなりがちです。隣家からのプライバシーを確保する方法は目隠し・柵など

いろいろありますが、建物配置、構成を工夫してで効率よくプライバシーを確保したいところです。

建物を建てると敷地に空き地が生じます(敷地の建蔽率が仮に60%とすると、40%は空き地にする

必要があります)。これを、空き地と言うよりも積極的な外部空間としてできるだけまとめて、建物と

一体の活用をすることにより、住居デザインの魅力につながります。

プライベートな外部空間(プライベートな内部空間の広がり)が居心地のよい居住をもたらします。




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●木造住宅



・木造住宅の良さ

木造であれば良いというわけではなく、木質工法を生かし自然素材でまとめた設計でやすらぎと

快適さを得られます。適材適所、理にかなった構造、肌に馴染む素材で仕上げた建物は誰が見ても

気持ちのよいものです。

木や土のぬくもりを手足で感じ、視て嗅いで癒され、人の感覚神経に馴染んだ安心感があるのが

木造住宅の特質と思います。

鉄骨造やRC造よりもコスト安にまとめることもできるし、木造在来工法は構造の仕組みからリフォーム

にも対応しやすく、住まいとしてのフレキシビリティに富んでいます。




・木造住宅とうまく付き合っていくためのノウハウ

木は生き物。ムクの木は乾燥すれば縮み、割れ、反ったりします。乾燥した材料でも時と共に色味や

強度が変わってきます。そのあたり、寛容に親しみを持って付き合うことも必要のようです。

住宅は竣工時が完成ではなく住み手が育てていくものと思いますが、建物の表情や調子を見て、

その健康状態を日頃気にとめて生活すればよいでしょう。

基礎廻り・床下・屋根・防水・塗装、配管など、家に合わせたチェック項目をつくり、身体の健康診断の時

に合わせて、建物の定期検診をするとよいかも。




・木造住宅は地震に弱い? 耐久性がない?

法隆寺は1000年育った桧を使っって1000年以上保っているとか言いますが、実は、綿密な

メンテナンス体勢と予算をかけているからでもあります。

木造の場合でも工法の仕様次第でいくらでも地震に強くできるし、火事には寧ろ表面炭化すること

により倒壊せず安全と言うこともできるのです。丈夫さや安全性、耐久性の程度は、予算とのバランス

で設計するようになります。

壁内結露が問題となり、木造は耐用年数が少ないとか高気密高断熱でなければいけないとか、多少

誤解が生じています。断熱方法は様々で、一長一短。

柱だけの住宅やきちんと施工されていない木造が地震で倒壊したり、断熱仕様がいいかげんで欠陥住宅

となったりする例のために、木造では心配というイメージができてしまっているとしたら全くの誤解です。




・これから住宅を建てる人たちのために

言うまでもなく、家づくりは大きな仕事で苦労を伴い努力を必要としますが、同時に楽しく夢のあることです。

一度に全ての夢を叶えようとすると無理が生じますので、まず何を実現したいか、優先順位を整理するとか、

テーマを絞るとよいでしょう。自分達の生活スタイル、家族との暮らし方、いろいろなシミュレーションをして

自分たちに合った家の概要が見えてきます。

土地探しからアドバイスすることも多いのですが、家づくりのどんなことからでも相談するようにして下さい。

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●改修



・現在の住まいの丈夫さを知りたい

震災以来、既存の建物の耐震性能は気になることです。木造住宅の場合は壁量が性能上の大きな

問題となります。壁量とは窓の部分の壁で、筋交いや構造合板で固められた壁の長さ計のことです。

勿論、建物の荷重や構造のバランスなどトータルな診断をする必要があります。各行政で診断の

アドバイスや助成金をもらえる場合もありますので、心配だったら問い合わせてください。

間取りや立面など簡単な図面でも診断できます。メールでお問い合わせください。

欠陥住宅に関しても同じです。



・増築したい

敷地には許容容積が決まっています。その余裕がどのくらいあるかによって増築は可能です。

また、敷地によって形態制限もありますので、その中での増築となります。

既存建物と絡む場合は、その構造チェックも必要です。

住宅の地下室や屋根裏は(ある部分)面積算入されないので、容積に余裕がない場合も不可能では

ありません。ただ、地下等は新たに床下に設けることは技術的に難しいので、増築では敷地の空き部分

(庭など)に行うこととなります。

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・マンションリフォームしたい

マンションは3LDKとか、とかく狭くても部屋数がある方が売れやすく、部屋の一つが納戸となって

しまったり、部屋数は不要になったりしている人が多いのです。分譲マンションならば間取りの改修で、

見違えるほど広く、明るく、使いやすくなることがあります。隣、上下との騒音問題などもリフォームで

解決します。




・建売住宅を買ったのでリフォームしたい

更地でなかなか思うような敷地が見つからなく、建て売りを買う人も多いようです。設計からはじめる

よりも、建物現物を見る方が手っ取り早く判断付くこともあります。そして現物を目の前にするから、

気に入らないところ、不都合なところもはっきりします。土地が気に入って、新築の建て売り住宅を買った

人がおりました。でも建物に満足いかなかったのです。

新築なので、使わず大改装するのは気が引けます。改修設計としては内装、外装の一部を手直し

しましたが、見違えるようになりました。


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