<四季の舎>解説

●自然素材

 無農薬、無添加食品が良いように、建物も自然素材で造るのが理想です。
建築の法的条件によっては加工品を使わざるを得ないこともありますが、
その中でも選んで使いたいものです。
 「健康住宅」というのは造語としては妙な言葉ですが、食べ物・水が大事な
ように、自然素材の中で暮らすのが健康的であるのは間違いないのです。


 使用材料のリスト

材料 部位 コメント
ムクの木(米松) 構造軸組 冬に乾燥しながら割れます。この音を聞くと材木も頑張
っていると感じます。
ムクの板
(唐松足場板)
1階床、他造作 自宅ということで使用しています。超廉価。自ら磨き上
げましたが、杢目が予想以上に美しく出て満足していま
す。但し木との格闘が必要です。
シナ 内装の一部、建具 廉価な合材。生地をそのまま見せても素直で美しい。
平滑なので塗装の下地としても大丈夫。
柿渋 内部塗装 渋柿から抽出した液です。渋うちわのあの色です。昔
から保護塗料として重宝されてきました。塗り始めは透
明ですが徐々にほんのり色づいてきます。塗り重ね回
数のバランスで色調を調整しています。
生漆 甲板 世界に誇る塗料です。英語の「Japan」は漆の意味もあ
るくらい。塗膜の性能としても非常に優れています。稀
少価値で高いが、よく伸びます(少量で沢山塗れる)。
造作の一部に自ら塗りました。生漆(色をかけていない
)は木の杢目をきれいに引き立てます。
安易に使用してかぶれないように(自嘲)。
青墨 1階床 唐松の染色に使用。この過程で杢目が美しく現出しま
した(感動的)。
床下 炭の殺菌効果は絶大、備長炭をポットや炊飯器に入れ
て使ったりします。床下には備長炭ではありませんが
調湿用として出回っています。
イオン効果で快眠!?調湿炭
基礎は通気よくしているので内部木材には防腐剤を使
用していません。
木酢(モクサク) 公園の炭焼き小屋で炭焼きの過程で出る木酢液をわ
けてもらいます。害虫除けになるのです。防虫剤は虫
にも危険、人にも危険。
木酢は水虫にも効くとか。
和紙、ヨシズ 照明、壁の腰貼り、
天井等
部分写真をご参照
砂利、石 外構 砂利は雨水浸透のため。音がするので防犯にも良い。
ガルバリウム鋼鈑 外壁 杉板張りの予定でしたが、横浜市から難燃処理を指導
され断念(コスト高となる)。ガルバリウムは防錆加工し
た鉄板で廉価材です。色調の選択で結果的には成功
しました。「木火土金水」、鉄も自然材料です。
いろいろ

喰、珪藻土は予算上、今回はパス


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